先日、サマンサさんが
「プロポーズはどこでされたか覚えてる?」
っていう投稿をしてたので、
「運河の橋の上で!」
って返事したら、
なかなか盛りあがったのよね。

まあ、確かに、変な場所でしょうけど。
実は、これにはものすごいドラマがあったのよ。
ダーリンとの出会いからプロポーズまでを小説風に書いてみるから。(笑)
暇な人は、読んでみて!
ダーリンの名前を「マナト」に変えて
書いてみるので、
当時の盛り上がりを思い出しつつ、
ドラマティックに書けると思う(爆)

マナトのイメージ画像
(朝夏まなと様じゃねーか!)
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大阪の道頓堀は、一年中多くの人が行き来する、
ミナミの中心地。
グリコの看板=大阪というイメージも、
全国的に広まっている。
その、グリコの看板からほど近いバーを訪れたのは、
5月の半ば頃だった。
店は週末という事で、テーブル席もカウンターもほぼ満席。
なんとか、二席空いたところに座らせて貰った。
ツヨシに連れられて道頓堀の店に行ったのには、理由があった。
どどの家の近くのバーで働いてたツヨシだったのだが、
5月の初めに、お店のオーナーに解雇されてしまったのだ。
理由は、オーナーさんの親戚が入るから。
飲食なんて、そんなもんだ。
個人商店の小さい店は、
オーナーの気持ちひとつで変わってしまうものだ。
そんな訳で、ツヨシも辞めちゃうし、
どどは、一人で飲みに行ける店を紹介して貰うことにしたのだった。
いくらどどでも、女一人でバーに行くのは、
少し抵抗があり、ツヨシの知り合いの店なら、
気兼ねなくいけると考えたからだ。
女一人で行くことに抵抗を感じているのは、
人の目を気にしているわけではなく、
お店の人が、気を使って話しかけてくるのが、
申し訳ないなという気持ちから。
気に入った店には、通いたいタイプなのだが、
店員さんに気を使わせてるという事が、
プレッシャーに感じるタイプのどどは、
足しげく通いすぎるのは悪いからと、
ツヨシの店も週に2回位と決めて通っていた。
独身の若い女ならともかく、
既婚者の女で、しかも別に美人でもない。
そんな女に、やたら通い詰められても、
店の雰囲気が悪くなるとも思っていた。
とはいえ、バーに一人で来るような客など、
店の雰囲気などお構いなしなんだと、
気が付いたのは、それから程なくしての事ではあったが。
ツヨシが「師匠」と呼ぶマスターが居る店は、
御堂筋から路地を何本か曲がり、
道頓堀にかかる小さな橋を渡ったところの、
あるビルの4階にあった。
表の喧騒とは一線を画し、
ゆったりとした空気の流れるバーだった。
長いバーカウンターの後ろには、
お酒がずらりと並ぶ棚があり、
酒瓶を眺めながら、おいしいお酒を楽しめるという、
お酒好きにはたまらない、
ちょっと薄暗い空間は、
なんだか落ち着く店だった。
バーカウンターの中から、
ツヨシに「久しぶり!」
と、声をかけてきたバーテンダー。
その人こそ、ツヨシの師匠であり、
後のダーリンであるマナトさん。
マナトさんはイケメンだった。
ちょい悪な男が大好きなどどなので、
(こんな男とエッチしたい!)
と、本能が語りかけたのだった。
ええ、一目惚れ。
人生初の一目惚れ。
昔、松田聖子が「ビビッときました」とか言ってて、
さすが芸能人、日常生活まで非日常だ!
って思ったどどさんだが、
まさか、そのビビっとくる感じが、
自分にも来るなんて。
思いもよらない出来事は、いつも突然やってくる。
問題はどどが既婚という事である。
(もう、不倫を前提に付き合ってもらえないだろうか?)
そんな妄想が走り始めたどどに、
マナトさんが、
「ご注文は?」
と、聞いてきた。
そう、どどは店に入って椅子に座っただけ。
まだ何も始まってない。
でも、一目惚れ。
我ながら沸いている。
「ジントニックお願いします。」
ツヨシから紹介されたので、
「今度一人で来てもいいですか?」
と、聞くとマナトさんは、
「喜んで!」
と、答えたけど、ただの営業トークなのは、
すぐに解った。
でも、いいのだ。
本能が語りかけてきたので、
隙あらば、そんな将来もあるかも知れない。
ぼんやりとそんな事を考えつつ、
ジントニックを飲んだ。
ジントニックは、美味しかったけど、
バーにあまり通ったことがないので、
これくらいは普通なのかな?
と、思ったのは、
ツヨシの作るジントニックも、
まあまあ美味しかったからだ。
思い起こせば、ツヨシにジントニックの作り方を教えたのは、
マナトさんなので、
当然の事だったのかも知れないが、
その時は、マナトさんのインパクトが大きくて、
他の情報は処理できずにいたのだ。
カウンターの中のマナトさんが、
ツヨシのところに来て、
「ウチの来てるから」
と、手で合図した方向を見ると、
マナトさんの嫁が、こちらを見て微笑んでいた。
正直、これだけのイケメンが、
なんで、こんな冴えない女と結婚しているのか、
本当に謎だなと思ったが、
きっと、性格の良い女性なんだと、
思う事にした。
思う事にしたのは、
明らかに性格が良さそうでもなく、
かといって頭が良さそうでもないわけで、
思い込まない限り、
自然にそう思うことが出来そうもないからだった。
イケメンの旦那様の職場に来るのに、
全く気を使ってない服装でカウンターで一人で飲んでる女。
そう、当時、自分が最もやりたくない事を、
している女がそこにいたのだ。
しかも、一見、自分よりも見劣りする女。
これが、イケメンのマナトさんの嫁なのか。
完全にジェラシーの対象になった、
マナトさんの嫁。
そんな気持ちになってしまったのは、
どどの結婚生活が、
世界で一番くだらなくて、
世界で一番不幸だと思ってたからだ。
旦那は、面倒なだけで、
どどに何のメリットの無い男になっていた。
もはや、高学歴とか、高収入とか。
ただの飾りにか見えなかった。
その豪華な飾りを見て、
中身も豪華だと勘違いしたのだ。
どどの夢を叶えてくれないばかりか、
どどの気持ちを受け止めてもくれない、
もはや、どどは、生きてる様に見えて、
死んでいた。
いや、死んでいるとは言い過ぎかもしれない、
しかし、つまらない軟禁生活を強いられていたのは、
紛れもない事実。
ほんの少しの楽しみと言ったら、
1人で酒を飲みに行く位だった。
それも、ゴルフに出かけて帰って来ない旦那への、
あてつけだったかも知れないけど。
とにかく、気分が晴れる事は無かったのだ。
きっと、マナトさんの嫁は幸せなんだな。
こんなに気を使わなくても、
マナトさんに愛されて幸せだろうな。
羨ましい。
たとえ、マナトさんが実は悪い人間だったとしても、
私の結婚生活よりは、絶対に幸せなはずだ。
人は、自分が不幸だと感じているときは、
他人の不幸は見えないものだ。
他人の不幸が見えないのは、
自分の作った闇の中を這いずり回っているからで、
見上げることもしなければ、
そこから出ようともしないからなのだ。
別の世界があると言うのなら、
本能の声に従うしかない。
「こんな男とエッチしてみたい」
直感ではなく、本能の声だと思ったのは、
闇から抜け出すヒントだったのかもしれない。
どどさんの人生の歯車は、この日から動き出した。
道頓堀にかかる小さな橋を渡り、
マナトさんに会いに行く日が始まった。
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ジントニックはアルコール度数約13度
ダーリンのつくるものは、15度位。
85%の真実に、15%の嘘を混ぜて書いてます。
余談ですが、どどさんは、
「ジントニック」という英語だけで、
ラスベガスを旅行した事のある女です。
カジノで飲み物は?って聞かれるので、
「ジントニック」って答えてました。
なぜだか、「ジントニック」だけは発音良いです。
そして、必ずあるのが「ジントニック」。
これだけ覚えたら困らないよ。
使える英会話、ワンポイントレッスンでした。
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