はいからさんが通る 初日

長年、いろんな舞台を見てきているが、

初日の浮き足立った感じとか、

千秋楽のお祭り気分とか、

そういうのは、実は雰囲気だけで、

楽間際のなんでもない平日の、

若干空席があるような日に、

すべてのパーツがすっぽり収まり、

一枚の絵のように見事に完成した、

そんな舞台が観たいと思う。

 

しかし、初日に行ってしまうのは、

オタクの悲しい性。

 

今日は、そんな初日だった。

花組公演「はいからさんが通る」

シアタードラマシティ公演だ。

 

この公演は、いわゆる別箱公演。

通常、宝塚ではトップスターが主演をするのだが、

通常の本公演の合間に、

別箱公演や全国ツアーを、

組の中で2つや3つ、時には5つに分割して、

公演を行うのだ。

 

今回の主演は、研究科9年目の柚香光(ゆずか れい)さん。

 

この人、私が初めて見た花組で、

目を引くダンスを展開した下級生だったのね。

以後、出演するすべての公演を見てきました。

そう、お気に入りの生徒さん。

 

そして、別箱公演初主演。

バウホールの主演は経験済みだけど、

大阪と東京の二カ所で公演するのは初めてなのね。

 

好きな生徒さんが抜擢されることほど、

嬉しいことはありません。

 

こちらが、公演のポスターね。

本当に、タカラヅカのコスプレの本気度はすごいと思うわ。

見事な再現率。

 

はいからさんが通るは、子供の頃読んでて、

あまりに昔すぎて、話の内容を若干忘れてたりしたので、

ネットで調べて思い出してから行ったわ。

 

しかしね、絵は覚えてるのよ。

本当に漫画の世界から飛び出してきたみたいだったな。

 

花組の皆さんが、全員うますぎて、

素晴らしい公演だったわ。

 

柚香さんは、持ち前の魅力全開で、

なんせ、出てくるだけで華があるというか、

とにかく、顔が超好み。

少尉の軍服が眼福でありました。

 

以前に比べて、歌も芝居も上手くなってて、

素晴らしかったわ。

 

最近、朝夏様ばっかり見ていたので、

紅緒さんと踊るところで差し出した手の形とか、

出し方とか、

朝夏様に近いものを感じて感無量でしたね。

 

ああ、これが花男のDNAなのかな?

と、胸が熱くなりましたね。

 

1幕は、少尉がシベリアへ出兵して、戦死した知らせを受けた紅緒さんが、

少尉はきっと生きている、

それまで伊集院家を守ってます!

と言うところで終わって、

思わず泣いたわ。

 

確か、漫画でもここで泣いたのよ。

どどさん、子供の頃からちっとも変わってないわ。(笑)

 

そんな事を考えながら、幕間に子供の頃を思い出しちゃって、

ちょっと泣いてたの。

 

古い実家のヒンヤリした板の間とか、

夕方、暗くなっていく畳の上に寝っ転がって、

漫画を読みふけってた事とか、

そして、あの頃、父は生きていたなとか。

 

子供の頃から、妄想大好きな女だったどどさん、

本や漫画を読むくらいしか、

昔は娯楽が無かったし、

どどさんの実家はお店をしていたから、

どこかに遊びに連れて行ってくれるとか、

そんな事は一切無かったし、

図書館で借りてきた本を読むとか、

友達に借りた漫画を読むとか、

少ないお小遣いで、意を決して買った漫画を何度も読むとか。

そんな事しかしてなかったのね。

 

あの頃大好きだった本や漫画が、

こうして大人になって、舞台で観れるとか、

本当に、生きてきて良かったなって思える瞬間なんですよ。

 

一番初めにそれを実感したのは、

劇団四季の「赤毛のアン」だったな。

すごく大好きな物語で、

続編まで読み込んだからね。

グリーンゲーブルズの風景が、舞台に広かってた時には、

もう、感無量で号泣したし。

大好きなマシューが、まんまマシューだったしね。

マシュー死んだ時は、嗚咽だったわ。

 

その次に震えるほど感動したのは、

井上芳雄主演の「ダディ・ロング・レッグズ」

足長おじさんね。

もう、本当に大好きすぎで、

また本を買いましたね。

これまた、キャラクターがぴったりしっくり来て、

心の中に温かいものが流れましたね。

 

そしてベルばら。

これは、タカラヅカ100周年の頃に、

やたら上演してたので、

色んな組で、結構みました。

漫画の原作が大好きだったので、

時々キャラ違いな人もいるんだけど、

子供の頃、テレビでみていたタカラヅカを、

宝塚大劇場で見れるとか、

奇跡だなって思ったし、

なんせ衣装や舞台セットが豪華でね。

大人になるって、いいことだなって思いました。

 

そして本日の、はいからさんが通る。

 

編集長とか、鬼島さんとかハマり役すぎて、

タカラヅカってすごいなって思ったし、

なんせ漫画の世界が、目の前に3Dで再現されてるのが凄い事よね。

 

今日まで生きてきて、

本当に良かったなって思いましたね。

 

宙組以外で、久しぶりに公演プログラムを買いました。

こちらは裏表紙の少尉と紅緒さん。

本当に、素敵だったなあ。

来週も見たいけど、

チケット全く見つかりません。

ここは大人の力を発揮するべきか・・・

非常に悩むところですね。

 

ヅカで最もやってもらいたい漫画作品は、

「キャンディ・キャンディ」なんだけど、

なんか、原作者がもめてるんだっけ?

実現は難しそうです。

 

しかし、年明けにあの名作、

「ポーの一族」が上演されますよ。

ええ、柚香光さんは、アラン役です。(笑)

ああ、明日海りおさんのエドガーが、

完全に萩尾望都の画風なのが凄い。

 

ほらね。

アランな柚香さんも相当萩尾望都だな。

 

 

でも本当に凄い。ほら!

 

ほら!!!

 

瞳から発するものが、エドガーだよね?

 

この3枚の先行画像だけで、

すでに10回位観劇したつもりになってます(笑)

 

ヅカ✖️漫画 の親和性の高さが、

私の時間とお金を攻撃してくる。

 

「見ない後悔よりも、見た後悔」

オタクの標語である。

 

 

 

 

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