どどさんには、6歳下の妹が居る。
子供の頃は、会話が噛み合わなかった。
そりゃそーだろ?
なんせ、こちらが10歳の頃、妹は4歳だ。
ライフスタイルが違いすぎる。
小学校を卒業し、中学に通い始めたのと同時に、
あちらはランドセルを背負い出したのだ。
中学高校とクラブ活動に明け暮れている頃、
あちらは、ランドセル生活。
そして、高校を卒業し、専門学校へ通い始め、
バイトやら飲み会やらで忙しい頃、
あちらは、高校受験の話し。
就職して、毎晩飲み歩いていた頃は、
妹は大学に通っていた。
そんな理由で、ようやく話が合ってきたのは、
つい最近の事のような気がする。
とはいえ、住んでいる場所も違うので、
世の中の仲良し姉妹みたいな接点は皆無である。
去年の夏に、そんな接点の無い妹に対して、
「ああ!この人、他人だな」
と、思った話を暴露しておきます。
クソババアとの生活に疲れている我が娘は、
毎年、長い休みに1人で東京の実家へ行き、
ばあば(私の母)の家で過ごすことを、
この世の喜びだと思ってる。
クソババアの勢力が増していた、
今から約5年程前には、こんな事があった。
夏休みにたっぷりと3週間も東京で生活をして来た娘が、
夏休み明けに、スッカリ気が滅入ってしまったらしいのだ。
それには、苦手な運動会への疲れもあったと思う。
突然、押入れからスーツケースを出して着て、
旅支度を始めたのだ。
「え?どこ行くの?」
「冬休みになったら、ばあばの家にいけるよね?」
「え??冬休みは短いから、いつも行かないよね?
それに、今、10月だよ?」
「なんで?なんで、ばあばの家に行けないの?」
突然、大粒の涙をこぼしながら泣き始めた娘に、
ビックリしたどどさん。
どうしてそんなにばあばの家に行きたいのか?
ゆっくり聞いてみたところ、
どうやら、娘なりにとても我慢していたようで。
クソババアが、学校から帰ってきた娘に、
あれやこれや文句を言ったり、
行動を制限したり、
娘にとってはストレスでしかなかったようだった。
それを機に、娘は習い事を始めた。
自分でやりたいことがあったら、
どこでやってるか探してきたら、
ママはお金を払うから、
習い事に行っていいよ。
そんな風に言ったと記憶している。
程なくして、家の近くの習字教室や、
ピアノ教室を選んできた。
なぜ習い事か?
それは、クソババアとの時間を減らすために、
他ならない。
アットホームな雰囲気の習字教室と、
非日常感のあるラグジュアリーなピアノ教室。
どちらもどどさん的にも気に入った。
自分で用事を作り、なるべく家に居ないようにする為に、
娘が考えたことは、
図書館通いだ。
図書館で、本を借りるのはもちろんの事、
学校の宿題を持って図書館へ行くのだ。
そうこうしているウチに、
どどさんが家に帰る時間になる。
クソババアから、身を守る術は、
そうやって自然と日常化して行ったのだ。
しかし、長い休みになると、難しくなる。
そこで、娘は、1日でも長くどどさんの実家に行く事にしたのだ。
しかも、どどさんも朝夏様遠征でもないのに、
東京大阪間を行き来するのに疲れてしまうので、
一人で行ってもらう事にしたのだ。
飛行機に乗せると、CAさんが面倒見てくれるシステムがあるのだ。
そんな訳で、娘の中では、春休みと夏休みは東京で過ごすことが、
当たり前になったのだ。
どどさんの実家には、母しか居ない。
今は郊外のマンションに移り住んでいる。
高齢化で、一軒家での暮らしが大変になった事と、
妹の家族がマンションを購入するというので、
母も一緒に見に行ったら気に入ったのだ。
正直、どどさんとしても、妹が近くに住んでくれていると、
何かと助かる。
いとこである、妹の娘たちとも仲良しなので、
娘はますます東京に行きたいのだ。
しかし、去年の夏は違った。
妹の娘が受験することになり、
どどさんの娘が遊びに行くと迷惑だと言われたのだ。
ばあばの家に行くことが、
夏休みの過ごし方として、
どれだけ重要なことか、妹にはわかるまい。
なんせ、妹の家にはクソババアは居ないのだから。
しかも、娘が行きたいのはばあばの家で、
いとこと遊びたいわけでは無い。
夏期講座が休みの数日間だけ、
来ても良いよと言われた娘は、
ひどく落胆していたけれど、
それなら、地元の友達とたくさん遊ぶから!
と、気丈に振る舞っていた。
私はと言えば、ダーリンに腹の中を撒き散らしていた。
「だいたい、ろくに勉強もせずに、いまだかつて正社員で就職したことも無い妹の分際で、よくもうちの娘にしわ寄せしてきやがったな!!」
勝手な言い分なのは充分承知だ。
でも、私は、娘の心の平和を守ってあげたかったし、
ばあばだって、うちの娘に会いたいはずだと思っていた。
そのばあばも妹の手前、大手を振って「おいで」とは言えない状況なのだ。
妹の娘が受験するのは勝手だけど、
大切な夏休みを奪わないで欲しかった。
まあ、そんな私の気持ちなど、
知るよしもないことだろうけど。
所詮、姉妹など他人の始まりなのです。
そして、ライフスタイルも違うし、
今後は今まで以上に、合わなくなるなと思いました。
散々ぶっちゃけてなんだけど、
今日は、そんな妹の誕生日でした。

「誕生日おめでとう」
後で、LINEにスタンプでも送っておくか・・・・・
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