「焼肉ドラゴン」観てきたよ

前回、「万引き家族」を見たときに、

予告で楽しそうだと思ったので、

また、家族で見に行ってきました。

 

映画の予告の作り方で、

全く面白くないのに、

なんか楽しそうに作ってあるものや、

内容と若干かけ離れた作り方をしているものなど、

映画の配給については、

あまり詳しくないけれど、

明らかに作り込んでる、

よく言えば、

マーケティングが大変素晴らしい、

そんな予告が多いけれど、

「焼肉ドラゴン」は、

いい意味で期待はずれだったのですよ。

 

私、下町の焼肉屋を舞台にした、

ドタバタ人情喜劇だと思ってたのよね。

 

まあ、そういう反面ももちろんあるんだけれど。

実際には全然違ってたのよ。

 

以下ネタバレです。

これから観る人は、お気をつけ下さい。

 

 

 

 

韓国人のお父さんは、戦争に駆り出されて、

右腕を失い、

そして故郷の村はなくなり、

帰る家がなくなりました。

 

日本からの引き揚げ船にも、

乗るタイミングを失い、

異国の日本で暮らすことに。

そこで、同じように故郷に帰れないお母さんと出会う。

お父さんには娘が二人、

お母さんには娘が一人。

一気に5人家族になって、

お父さんは一生懸命働いて、

焼肉ドラゴンを経営しています。

 

そして、末っ子の男の子が生まれ、

6人家族に。

 

進学校に入った末っ子は、

学校でいじめにあい、

不登校に。

失語症にもなって、

ますます学校には行かない。

 

お父さんは、

「日本で生きていくためには、逃げていてはだめだ。

どんなことがあっても、逃げずに強く生きろ!」

と、学校を続けるように諭すのだった。

 

末っ子はそのまま、橋から飛び降り命を落とす。

 

しばらくすると、「焼肉ドラゴン」は立ち退きに。

国有地を不法に占拠していたのだ。

経緯は不透明だけど、

お父さんは、

「醤油屋の佐藤さんから買ったんだ」と言う。

 

立ち退きのお願いに来た職員の人と、

一悶着あった時に、

いつも強いお父さんが泣きながら、

「俺から何もかも奪っていく。

俺の腕を返せ!俺の家を返せ!

そして、息子を返せ!!」

 

結局、3姉妹もそれぞれすったもんだの末、

結婚して、それぞれの旦那様の元へ。

長女は北朝鮮へ

次女は韓国へ

三女は日本で

一家は散り散りになったけど、

家族だから、気持ちは繋がってるよ。

と、お父さんが言う。

 

いい日やな

こんな日は明日を信じられる

 

桜が舞う中、リヤカーに乗せたお父さんとお母さんの荷物

お母さん、なぜかリヤカーに乗り込んでしまい、

重たくなったリヤカーを、

お父さんが渾身の力を振り絞り進ませる。

ゆるい曲がりくねったガタゴト坂道を。

お父さん「ウオーーーーー」と雄たけびを上げて。

 

 

昭和の下町で生まれ育ったどどさんには、

波板の先っちょがぺけぺけに裂けてるとことか、

外壁にいたを打ち付けている家とか、

サッシが木でできている窓とか、

何もかも、懐かしすぎて。

横町に誰かの家のハシゴがかかってて、

何かあったら、それを借りたり。

 

この映画の秀逸なところは、

3姉妹の描き方が的確なんだよね。

ああ、長女ってこんな感じ、

次女ってこんなだよね。

いかにも末っ子だなって。

 

特に、お姉ちゃんに思いを寄せている男に、

恋をして自分のものにした次女だけど、

いつまでもお姉ちゃんが好きな男に愛想を尽かし、

身近な、自分を必要としてくれる男に行ってしまうところとか。

ちなみに、お姉ちゃんは、妹が好きな事を知ってて、

男が自分に思いを寄せていることも知っていて、

身を引いているんですよ。

 

中学生の頃、男と空港の滑走路に入り込んで、

警備員に捕まりそうになったのを、

逃げている途中で、足を骨折していて、

ビッコを引きずってるのよね。

 

お姉ちゃん「こんなカタワ誰も貰ってくれへん」

っていうんだけど、

なんせ真木よう子よ。

超美人なわけよ。

みんなお姉ちゃん大好きなのよね。

で、結局、一番好きな男と結婚するのよ。

それが、妹の元旦那なわけよね。

いかにも長女っぽいなと、

ニヤニヤしたわ。

最終的に、自分の一番欲しいものを手に入れるのよ。

しかも、自分の力というよりも、

運命的に。

 

三女が、不倫してて、結局男をものにしちゃうところとかもね。

だって、末っ子ってさ、

ちゃっかりしてるじゃない?

こちらは、自分の力で引き寄せる天才。

 

まあ、これはどどさんのイメージだけど!

 

なんせ、どどさん三人兄弟の真ん中なもので、

上と下には、イチモツありますよ。

 

なので、私は2番目の井上真央に肩入れして、

見てました。

本当にストレートなんだけど、不器用で、

でも、一番人情味があるんですよ!

こんな、不器用な生き方してても、

ちゃんと最後は自分の場所に着地するんだよね。

 

在日韓国人の人達は、どこにいても差別されて辛い時代を生きてたと思う。

でも、そんな中でも、日本で生きていくと決めて、

歯を食いしばって、

シッカリと大地を踏みしめるお父さんが力強くて、

素晴らしいって思ったわ。

 

人間、何があっても、どんな事があっても、

明日を信じて生きればいいんだよね!

って、物凄く熱い気持ちを貰える映画でした。

 

在日同士で結婚して北朝鮮に行ったお姉ちゃん

韓国人と結婚して韓国に行った次女

日本人と結婚して日本に残った妹

 

その後、どうしてたのかな?

いつか、三姉妹が揃って会える日はあったのかな?

お父さんの力強い生き方、

きっと三姉妹に遺伝してると思うな。

 

どうせ生きるなら、力強く生きたいね!

 

先日食べたケーキ。

美味しかった!

 

 

 

 

 

 

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