昨日、宝塚歌劇団を卒業した月組の美弥るりかさんについて、
記しておきたいと思います。

美弥るりかさん、みやちゃん。
私が、タカラヅカを初めてみたのは、2012年6月。
ロミオとジュリエットの月組公演からでした。
元々、ミュージカルが好きで、
東宝版のロミジュリにハマっていたので、
タカラヅカ版も観てみよう!
という、単純な動機で宝塚大劇場まで足を運んだのでした。
初めて行った劇場が、あまりに素晴らしくて感動したんですよね。
以来、通っているというわけです。(笑)
さて、ロミジュリを観た私の感想は、
とにかくトップスターの龍真咲さんが、
思っていた以上にトップスターだった事、
そして、ロミジュリの中で好きなキャラクター、
マーキューシオ役のみやちゃんが、
物凄く好みの芝居で上手かった事。
こんなところが印象に残りました。
以来マーキューシオで一番好きなのはみやちゃんで、
これは、この先も変わらないと思います。
みやちゃんは、その後も月組のスターとして、
ずーっと輝いていたのでけれど、
なんていうか、劇団の推しが無いのね。
そろそろ主演公演してくれても良いのに、
というタイミングなのに、なかなか実現しない。
そんな事が続いていく中で、
同期の凪七瑠海さんとダブル主演での公演が決まり、
ちょっと胸をなでおろしたり・・・
龍さんが退団した後は、
珠城さんの頼れる二番手となって、
随分、観客動員に協力していたと思う。
なんせ、この2年くらいの間に、
ファンが爆増して、
まるでトップスターの様なファンの多さでしたから。
「Graph」「歌劇」の表紙にもなり、
ああ、これは、トップスターになるのかもしれない。
そんな夢がふつふつと盛り上がって行ったのは、
私だけでは無いはず。
みやちゃんは、涼風真世さんのファンとしても有名で、
小学生の頃、涼風さんの退団公演だった「グランドホテル」を生で観劇していて、
そしてジェンヌとなって、その時のオットー役を演じた事でも、
大変話題になったのでした。
ジェンヌに憧れ、ジェンヌになっただけでも、
物凄くドリームな展開なのだけど、
ましてや、同じ役を演じる事ができるというのも、
凄い巡り合わせなのです。
なんせ、涼風さんはトップスター、
みやちゃんは二番手。
本来ならば、同じ役はできないはずなのだけど、
役の比重を変える演出でまさかの展開に。
その後、タカラヅカ有料チャンネルの番組内で、
その憧れのスター涼風さんとの対談を果たす。
その時の涼風さんの言葉が、思い返すととても泣ける。
「月組だけど星になって欲しい。」
最終的には、大きな星になってたよなあ。
ジェンヌは、その人生の物語込みで売るのだ。
とは、ヅカオタの友人の名言だけど、
みやちゃんの物語は、
まるで少女漫画のヒロインの様だ。
そんなヒロインのみやちゃんに、
突然の不幸が訪れる。
これも、少女漫画ならではの展開なのかもしれない。
何と、みやちゃんがトップスターになる事も無く、
退団が発表されたのだ。
奇しくも、この先、名作と呼ばれるであろう「アンナカレーニナ」主演を終えた後だった。
あんなに、役のピースがピタリとハマる作品があったであろうか?
濃密で緻密、そして繊細な芝居の行間に流れる、
みやちゃんの色気と美しさが、
ただの観客である私の細胞にヒシヒシと沁み渡ったのだ。
そんな夢の様な作品の夢の中にまだいた時に、
非常な発表が・・・
みやちゃんが見せてくれた夢は、ヅカオタが見たかった夢。
どんなに劇団は推さなくても、
これだけファンが居て、チケットが売れたら、
トップスターになるんだよ。
そんな夢が見たかった。
だけど、現実は厳しい。
タカラヅカは美人のお嬢様が集って行っている学芸会?
っていう人もいるけれど、
夢を見せてくれる場所なんだよね。
その場所で、「夢はなかった」と、
公式発表され、正直、力がすーっと抜けて行ったよね。
それでも夢はあるはず!という薄っぺらだけど、
プライドを持ってファンを続けてきたけれどね。
これからは、そんな夢は見ない。
人間年を取ると言うことは、
何かを諦めることなのかな?
それでも、また、同じ夢を見たいと思うジェンヌさんが、
現れたなら、
私は、きっとまた夢を見ちゃうんだろうな。
昨日の千秋楽の客席には、涼風真世さんがいたそうだ。
涼風さんの千秋楽はチケットが手に入らず見れなかったみやちゃん。
自分の千秋楽には、来て貰うことが出来たのだ。
最後まで、素敵な夢をありがとう。
これからはOGとして、涼風さんと同じ舞台に立つ事もあるのかもしれない。
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