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紅(くれない)色に染まった夏休み ~ 紅ゆずる退団によせて①

出会いがあれば、お別れが来る。

 

とは、死んだ父が言っていた言葉だけれど、

まあ、そんなお別れが急にやってくるのが、

タカラヅカってところなのかもしれない。

 

「紅ゆずる 退団」

 

何となく、そろそろかもしれないと思っていたけれど、

まさか・・・・・

いや、やはりそうか・・・・・

 

と、確信したのは、大劇場公演「霧深きエルベのほとり」を観に行った時の事。

 

紅さんが、嘘みたいにうまいのだ。

そして、嘘みたいに体当たりで演じていたのですよ。

 

嘘みたいにとは、言い過ぎかもしれない。

でも、私にとって紅さんは、

長い間「色物」だったし、

トップスターになってからも、

それは、どこかに潜んでいて、

サービス精神旺盛な紅さんの、

時に冗長なアドリブとかも、

何だかクセになってしまっていて、

もっともっと!と応援する自分がいたり、

いや、今日はこの辺で!と突っ込みたくなったり。

とにかく、紅さんは役者というよりも芸人寄りな認識だった。

 

 

「霧深き・・・」の主人公カールは、

荒くれ者の船乗りで、以前恋仲だった可愛い彼女さんは、

家が貧乏な為、親の意向により、お金持ちのところに嫁がされてしまった。

そんなカールが久しぶりに港に着くと、

そこではビール祭りの最中。

一方両家の子女であるマルギットは、お父様と喧嘩して、

家を飛び出してきてしまっていて、

いわゆる家出少女だ。

 

そんなカールとマルギットは居酒屋で出会ってしまい、

すぐに恋仲に。

その後、家から捜索に来た親と許嫁により、

実家に戻された。

マルギットはカールと結婚することを許可してほしいと、

親に願い出るが、それは叶わぬ願いだった。

カールは身を引くために嘘をついた。

 

マルギットの父親から、手切れ金をわざと貰う事で、

マルギットに愛想をつかされる様に仕向けたのだ。

啖呵を切り家をでたカールは、

泣きながらマルギットへの愛を一人語る。

 

居酒屋に戻ると、仲間達が出航の準備をしていた。

カールの船は予定よりも早く出航する事になった。

 

追ってきたマルギットは、港から船に乗るカールを観ていた。

「カール!」

叫び声は、夜の海の波間に消えて行った。

 

船の上からマルギットへの想いを歌い上げるカール

 

かもめよ翼にのせてゆけ

我が心の吐息を・・・

 

かもめよ つたえてよ

我が心いまも 君を愛す

 

 

まあ、こんな話ですよ。

ねえ、想像してみて!

海の荒くれ男だよ??

「おめえさん、本当に俺んとこ来るか?」

とかですよ。セリフが!

 

タカラヅカって、女性しかいないんですよ。

なかなかハマる人居ませんけど?

しかもトップスターですよ。

 

だいたい、どこかの国の王子様とか、

貴族とか、殿様とか、妖精とか、そんな役が多いんですよ?

タカラヅカってね。

 

なんてハードルの高い役なんだろう?

って思いましたけれど、

普通のジェンヌじゃない紅さんだからこそ、

できちゃったんです。

しかも、超ハマり役だったんですよ。

 

紅さんの代表作だなと感じましたね。

ポスター画像見ると、

夢見るマルギットと、

現実を見るカールって気がして、

胸がキュンとします。

 

実はこの公演、新人公演も観たんですけれど、

極美慎さんと、水乃ゆりさん、二人ともすごく上手くて、

感動したんですけれど、

今まで観てきた新人公演の感動とはちょっと違いました。

 

私の場合、ジェンヌさんが好きすぎて、

物語よりも、番手とか出番とか劇団からの推され具合とか、

そういう事が気になって、本公演を心から楽しんで居ない事が多くて、

新人公演だと、そういう事がどうでもよくなり、

逆にどっぷり物語に浸れるし、

新人公演を頑張って演じている下級生ジェンヌさん達が、

ものすごく体当たりで力を振り絞って居る気がして、

感動するんです。

 

でもね、紅さんになってからの星組の新人公演ってね、

皆、紅さんに負けてるの。

何が?って、放たれるエネルギーですかね。

なんせ、紅さんの方が新人公演みたいなパワー感じるんですよ。

 

もちろん、技術的にも紅さんの方が上ですが、

ところどころ、歌とかダンスとか上手い子居るんですけど、

間違いなく、役との格闘具合が違うんです。

 

私は、役と格闘して結果ドローになってる紅さんが大好きだったんですね。

勝ってもいないし、負けてもいないんです。

常に引き分け。

 

そんな所が、紅さんの大好きなところです。

 

大の紅さんファンである娘が退団を知った時に、

「千秋楽観に行きたい」

と言ったけれど、そんなミラクルな事が果たしてできるのか?

「多分、無理だろうな」

としか言いようが無かった。

 

何だか長くなったので、続く

次回「大劇場公演が始まってしまった」

相変わらず大したオチは無いけど、

見に来てね!!!

 

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